
「また自分を責めてしまった…」そんなふうに落ち込んで、自分を嫌いになりそうになることはありませんか?
誰かと比べて「私はダメだ」と思ってしまったり、ミスをしたときに「なんでこんなこともできないの?」と強く責めてしまったり。頭では「もっと優しくしたい」と思っているのに、どうしても自分に厳しくなってしまう——それはとてもつらいことですよね。
でも、あなたがそう感じるのは、決して弱いからではありません。 むしろ、そうせざるを得なかった理由が、これまでの人生の中にあったのかもしれません。
このブログでは、「自分を責めるのをやめたい」と感じているあなたが、少しずつ“ちょうどいい自分”に近づいていけるように、
- 自分責めが生まれる背景
- 思考のクセとの向き合い方
- やめるための具体的な方法
などを、順を追ってわかりやすくお伝えしていきます。
あなた自身のこころに、少しでもやさしさを取り戻すきっかけになることを願っています。
目次
自分を責めるとは?
「自分責め」とは、何かうまくいかなかったときや、誰かと比べて自分に自信が持てないときに、過剰に自分を否定したり責めたりしてしまう思考・感情のクセのことをいいます。
たとえば、
- 「あの人に迷惑をかけたかもしれない」と必要以上に落ち込む
- 小さな失敗を「私は本当にダメな人だ」と感じてしまう
- 他人の言葉や態度に過敏に反応し、「嫌われた」と思い込む
こうした反応は、一見すると“まじめ”で“気配りができる”ように見えるかもしれません。でも、その内側では*「もっとちゃんとしなきゃ」「私なんて…」という思いが、強い緊張や自己否定につながっていることが多い*のです。
白黒思考や完璧主義と結びついて、「100点じゃない私はダメ」「一度のミスで全否定」といった極端な考え方になりがちなのも、自分責めの特徴です。
つまり、自分責めとは単なる「反省」ではなく、自分の存在そのものを否定してしまうほどの厳しさを、自分に繰り返し向け続けてしまう心のパターンとも言えます。
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自分を責めてしまう人の特徴

自分責めを繰り返してしまう人には、いくつか共通した特徴があります。これは「性格の問題」ではなく、これまでの人間関係や育ちの中で身についた、自分を守るためのこころのクセとも言えます。
特徴① 完璧であろうとしすぎる
「ちゃんとやらなきゃ」「失敗しちゃダメ」といつも自分にプレッシャーをかけていませんか? ほんの些細な抜けやミスにも強く反応し、「私はまだまだだ」と自分を責めてしまうのは、完璧主義の傾向が強いサインです。
特徴② 他人の目をとても気にしてしまう
人からどう見られているかに敏感で、「期待に応えなければ」「嫌われたら終わり」と思いやすい傾向があります。 その結果、自分を責めてでも“良い自分”を保とうとしてしまうのです。
特徴③ 小さなことを必要以上に引きずる
誰かの一言や、ちょっとした失敗を何日も気にしてしまうことはありませんか? 「なんであんなこと言っちゃったんだろう」と繰り返し考えてしまうのも、自分責めの表れです。
特徴④ 自分よりも他人を優先しがち
「自分なんてどうでもいい」「まずは相手を」と思うあまり、自分の感情や疲れに気づきにくくなっていることも。無理して頑張った結果、うまくいかないとすべてを自分のせいにしてしまうのです。
特徴⑤ 自分に優しくすることに罪悪感がある
「甘えてはいけない」「頑張るのが当たり前」と思っていると、自分を労わることすら許せなくなってしまいます。その厳しさが、自分責めを無意識に強化してしまうこともあります。
こうした特徴に心当たりがある方もいるかもしれません。 でも、それはあなたが「がんばり屋さん」で「人との関係を大切にしてきた証拠」でもあるのです。
少しずつ、自分の心にもやさしい目を向けていきましょう。

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自分責めがやめられない心理的背景

「自分を責めてしまうのは、自分が弱いから」──そう思っている方も少なくありません。でも、実際にはそれはまったく逆で、 「責めることでなんとか自分を保とうとしてきた」という深い背景があることが多いのです。
その代表的な要因として挙げられるのが、アダルトチルドレン(AC)の傾向です。
アダルトチルドレンとは、機能不全の家庭環境(例:感情的に不安定な親、過干渉、無関心、暴言・暴力など)の中で育った人が、 大人になってもなおその影響を引きずっている状態を指します。
こうした環境で育つと、子どもは無意識のうちに「親に認められるためにはいい子でいなければ」と自分に厳しくなり、 失敗や感情表現を“いけないこと”と感じるようになります。
やがてその思いは、
- 「もっと頑張らないと認めてもらえない」
- 「自分がダメだからうまくいかない」
- 「私が悪いんだ」とすべてを自分のせいにしてしまう
といった“自分責めの根っこ”に変化していきます。
これは、「自分を責めること」で関係を保ったり、自分の存在を守ろうとしてきた、必死の適応だったとも言えるのです。
また、白黒思考(0か100でしか物事を見られない)や完璧主義の傾向も、こうした育ちの中で身につきやすい思考パターンです。
- 「100点じゃなければ価値がない」
- 「失敗したら全部がダメになる」
- 「迷惑をかけたら存在してはいけない」
このような極端な思考と強い自己否定が、自分責めという行動につながっているのです。
ですから、あなたが今も自分を責めてしまうのは、性格や意志の弱さではありません。かつて身を守るために身につけた“心の戦略”が、今も無意識に働いているだけなのです。
まずはそのことに気づくだけでも、自分に対する見方が少し変わってくるはずです。

自分責めを放置するとどうなる?

「自分を責めるクセなんて、ただの性格だから…」と、そのままにしてしまう人も少なくありません。けれど、自分責めを放置してしまうと、こころ・身体・人間関係のすべてに、深刻な影響が出てくる可能性があります。
まず心への影響としては、慢性的な自己否定感や無力感につながりやすくなります。何をしても満たされない感覚、いつも心のどこかが不安でいっぱいになる、そんな状態が続くと、うつや不安障害などの二次的な問題にも発展してしまうことがあります。
また、自分に厳しすぎる状態が続くと、自律神経が常に緊張しやすくなり、体の疲れが取れなかったり、睡眠の質が落ちたりといった身体的な不調も起きやすくなります。
さらに、人間関係にも影響を及ぼします。
たとえば、
- 褒め言葉を素直に受け取れない
- すぐに「嫌われたかも」と不安になる
- 相手の期待に応えすぎて自分がしんどくなる
など、信頼関係が築きにくくなることもあります。
一番の問題は、そうした状況に慣れてしまい、「これが普通」と感じてしまうこと。そうなると、自分を労わることや助けを求めることにも罪悪感を抱きやすくなり、ますます孤立感や苦しさが深まってしまうのです。
自分責めに気づいた「今」こそが、変わるチャンスです。
気づいたことは決して小さなことではなく、そこから先の自分を大きく変えていく力になります。
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自分を責めるのをやめる5つの方法

自分責めは、長年の思考のクセや心の習慣から生まれたものなので、すぐに手放すことは難しいかもしれません。でも、「少しずつ、ちょうどいい自分に戻っていく」ための具体的な方法はあります。
ここでは、自分責めをやめて、自分を大切にする感覚を取り戻していくための5つのステップをご紹介します。
1. 「責めてる言葉」に気づいて書き出してみる
まずは、自分が無意識に使っている責める言葉を、紙に書き出してみましょう。 たとえば「なんでこんなこともできないの?」「またダメだった」といった言葉があれば、そのあとに「本当にそう?」「違う見方もあるかも」と問いかけてみるだけでも、思考に余白が生まれます。
2. “白か黒か”ではなく“グレー”を意識してみる
完璧にできなかった=ダメ、ではなく、「半分はできた」「まあまあやれた」など、“中間の評価”を自分に許す練習をしてみましょう。 グレーを認める思考は、自分への信頼を取り戻す第一歩になります。
3. 小さな「自分の気持ち」を優先してみる
「本当は今、どうしたい?」を日常の中で少しずつ聞いてみてください。 たとえば「今日は疲れたから休みたい」「無理に笑いたくない」など、小さな選択を尊重することで、自己否定の流れを断ち切ることができます。
4. 安心できる人との関係を意識的につくる
自分責めが強い人は、緊張や不安のある関係の中にいると、その傾向が強まります。完璧じゃなくても受け入れてくれる人、話を否定せずに聞いてくれる人と過ごすことで、「責めなくても大丈夫」という実感を育てていくことができます。
5. 「がんばってきた自分」を認めてあげる
責める代わりに、「ここまでよくやってきたよね」と声をかけてみてください。 完璧じゃなくても、頑張ってきた自分がいる。その事実を自分で認めることが、“ちょうどいい自分”に近づいていく大切な一歩です。
すべてを一度に変える必要はありません。 小さな一歩から始めていけば、それは確実に「自分を大切にする力」へとつながっていきます。

自分責めで苦しい悩み|私ならこう向き合います

ネットでこんなお悩みを目にしました。
「相手の反応が少しでも素っ気ないと、『私が何か悪かったのかも…』と不安になります。でも、よく考えたら何も悪くしてないはずなのに、それでも『私が悪い』って思ってしまうんです。」
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カウンセラーの田口れいです。
このような悩みは、自分責めの中でもとてもよく見られるものです。 特に、対人関係で「すれ違い=自分のミス」と感じてしまう方は、過去に“人の気持ちや機嫌を読むこと”が大切なサバイバル手段だった場合があります。
もしこの方が私のカウンセリングに来られたとしたら、まずは「相手の反応にどんな意味を感じたのか」そして「自分をどう評価したのか」を一緒にていねいに見ていきます。
そのうえで、「相手の態度を“自分のせい”と感じたのは、どこかで覚えのある感覚か?」という視点から、 心のルーツを少しずつたどっていきます。
すると多くの方が、「子どもの頃から親の顔色をうかがっていた」 「いつも空気を読んで“怒らせないように”していた」など、 過去の環境で育まれた“自己防衛の反応”であることに気づかれます。
ここで大切なのは、「悪いクセを直す」のではなく、 「かつて必要だったこころの守り方を、今の自分に合わせて“更新”していくこと」。
私のカウンセリングでは、そんな気づきの積み重ねを通して、 「相手の気分と自分の価値を切り離せるようになってきた」 「機嫌が悪い人がいても、“私のせいじゃない”と思えるようになった」 といった変化が少しずつ生まれていきます。
この方が望んでいるのはきっと、「人の中で自分らしくいられる感覚」だと思います。
そのためには、“責めない自分”を目指すだけでなく、 自分を責めてしまう背景にやさしく目を向けることが、 本当の意味で「自分を大切にする」ということにつながっていくのです。
セッションを受けられた方の体験談
このように、専門家のサポートを受けることで、自分の人生を取り戻すための適切な対策を取ることが可能になります。生きづらさを感じ、自分だけで対処しきれないと感じた場合は、ぜひ一度、カウンセリングを検討してみてください。
自分責めの悩みをお持ちの方からあるよくある質問

「自分を責めるクセをやめたい」と感じている方からは、よくこんな声をいただきます。ここでは、実際によくあるご質問と、それに対して私がどのようにお答えしているかをご紹介します。
少しでも「私のことかも」と感じるものがあれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Q1. なんで私はこんなに自分にだけ厳しいんでしょうか?
それは、あなたが「ちゃんとしなきゃ」「人に迷惑をかけちゃいけない」と一生懸命に生きてきた証でもあります。 特にAC(アダルトチルドレン)傾向がある方は、過去に自分の気持ちを抑えて「いい子」でいようと努力してきたことが多く、 その延長で“自分にだけ厳しい価値観”を持ち続けてしまうことがあります。
Q2. 自分を責めないようにって思っても、またすぐ責めてしまいます…意味あるんでしょうか?
もちろんあります。
何度も繰り返してしまうのは、むしろ自然なことです。特にアダルトチルドレンの方は、「責めることで自分を律してきた」「誰かに迷惑をかけないように」と、長年そうやって心のバランスを取ってきた背景があります。だからこそ、そのクセを一度でやめるのはとても難しいものなんです。でも、「また責めてるな」と気づけた瞬間は、これまでとはちがう視点が芽生えている証拠です。
その小さな気づきの積み重ねが、やがて「自分を守るちがう方法」に変わっていくきっかけになります。
Q3. 「責めないようにしよう」とすると逆にしんどくなります
そう感じるのは、とても自然な反応です。
無理にやめようとすると、逆に「うまくできない自分」にまた腹が立ってしまったり、「やっぱり私ってダメ」と、さらに深い自分責めに入ってしまうこともあります。特にAC(アダルトチルドレン)の方は、「正しくあらねば」「失敗してはいけない」という価値観を小さい頃から強く持ちやすく、「やめなきゃ」という気持ちさえも、“できない自分を責める材料”にしてしまいやすい傾向があります。
だからこそ、「責めてしまうときもあるよね」と認めることから始めてOKなんです。
まずは一呼吸おいて、「今、責めたくなってるな」とやさしく見つめてみてください。
Q4. 褒められても「たまたまです」って言ってしまいます。これって自分責めですか?
はい、実はそれも“自分責めの一部”です。
特にアダルトチルドレンの方には、「人からの評価は信じちゃいけない」「認められることには裏がある」といった思い込みが、心の深いところに根づいている場合があります。そうなると、褒められても「自分にそんな価値はない」と打ち消してしまいがちで、結果的に自己否定が強まってしまうのです。
でも、褒め言葉を素直に受け取れない自分を責めなくて大丈夫。
まずは「それでも言ってくれてありがとう」と心の中でつぶやいてみてください。それだけでも、自分との関係が少しずつやわらかくなっていきます。
Q5. 一人で向き合えるか不安です。
とてもよくわかります。
「自分を責めるクセ」は、長い時間をかけて心に根づいてきたものだからこそ、いざ向き合おうとすると、どうしても怖さや不安が出てくるんですよね。アダルトチルドレンの方の中には、「人に頼るのが苦手」「すべて自分で何とかしなければ」と感じている方も多くいます。
でも、そんなふうに一人で頑張ってきたあなたこそ、安心して話せる誰かと出会うことが、これからの人生にとって大切な転機になるかもしれません。
一人でできないからダメなんじゃなくて、「誰かと一緒に、やさしく整えていく」という選択肢があるということを、どうか覚えておいてください。
まとめ|ちょうどいい自分で生きていくために

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。いかがでしたか?
「自分を責めるのをやめたい」と感じてこの記事にたどり着いたあなたは、 これまできっと、自分にとても厳しくしてきたのだと思います。
でも、それはあなたが「がんばってきた証」であり、 その背景には、誰かを傷つけたくなかったり、ちゃんとしなきゃと一生懸命だったりする優しさがあるのだと私は思います。
このブログでは、以下のような内容をお伝えしてきました。
- 「自分責め」とはどんな状態か、その具体的な特徴
- 自分を責めてしまう心理的背景と、AC(アダルトチルドレン)との関係
- 自分責めを放置した場合のリスク
- 思考と行動の両面から取り組める5つの対処法
- 実際の相談例から見える、変化のプロセス
読みながら、「これ、自分のことかも」と感じた方もいらっしゃったかもしれません。
もしあなたが「変わりたい」と少しでも思っているなら、それはもう“回復のスタート地点”に立っているということ。
少しずつ、“ちょうどいい自分”を見つけていけたら、それが、あなた自身の変化の始まりになるはずです。
専門家に相談してみませんか?
長年続いてきた自分責めのクセや、その背景にある思い込みは、 ときに自分ひとりでは気づきにくいこともあります。
- 自分のことをうまく言葉にできない
- 気持ちがぐるぐるして整理できない
- やめたいと思ってもやめられない
そんなときは、専門家と一緒にやさしく見つめ直す時間が、 あなたにとっての大きな支えになるかもしれません。
当カウンセリングルームでは、「自分責めに悩んでいる方」のために 初めての方向けの「お試しカウンセリング」をご用意しています。
このセッションでは、
- あなたの自分責めの根っこにある思い込みや心のクセは何か?
- どうすれば“ちょうどいい自分”に近づけるか?
を一緒に丁寧に探っていきます。話すだけでも、きっと心が少しラクになるはずです。

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初めての方でもリラックスしてお話しいただけるよう、 静かであたたかい空間をご用意してお待ちしています。
自分を責めることに慣れすぎてしまった毎日の中で、ふと「これでいいのかな」と思える瞬間が生まれたら──
それは、あなたの心がやさしさを取り戻したいと願っているサインかもしれません。
“ちょうどいい自分”とは、完璧じゃなくても、自分の気持ちを否定せずにいられること。無理をせず、でもあきらめずに、自分の気持ちに寄り添いながら進んでいける生き方です。
そんな未来は、きっとあなたの中にも、これから少しずつ育っていきます。
あなたが、これ以上自分を責めなくてすむ日が、少しずつ増えていきますように。

