
朝起きたとき、「今日は外に出られるかな」と不安になる。 出かける予定があるだけで、胸がザワザワして、動悸がして、結局キャンセルしてしまう。
そんなふうに「外に出るのが怖い」と感じること、ありませんか?
それは決して特別なことではありません。 そして、ただの甘えや気のせいでもありません。
もしかしたら、その不安の正体は「予期不安」かもしれません。
予期不安とは、まだ起きていないことに対して「またあの苦しい状態になるのでは」と想像してしまい、心や体が先に反応してしまう状態です。 特に過去に強いストレスや不安を感じた経験があると、「またあれが起きるかも」と感じて外出を避けるようになることがあります。
このブログでは、「不安で外出できない」状態にある方が、そのつらさの正体に気づき、その不安にどう向き合い、どう付き合っていけばいいのかをわかりやすく解説していきます。
自分だけじゃないという安心感と、少しでも楽になるヒントを届けられたらと思います。 この先の内容が、あなたの毎日にそっと寄り添えますように。
目次
「不安で外出できない」と感じる予期不安とは?
「出かけようとすると不安になる」「玄関までは行けたけど、そこで立ちすくんでしまった」 そんな経験、ありませんか?
頭では「大丈夫」と思っているのに、体が勝手に反応して動悸や息苦しさが起きてしまう。 そのたびに「どうしてこんなことで…」と自分を責めてしまう方も多いのではないでしょうか。
でも、あなたが悪いわけではありません。 それは、心が「もう傷つきたくない」とあなたを守ろうとしている反応かもしれません。こうした「不安で外出できない」状態の背景には、しばしば「予期不安」という心の働きがあります。
予期不安とは、まだ何も起きていないのに「またあのつらさがくるかもしれない」と想像してしまい、心と体が先に不安に支配されてしまう状態のこと。
たとえば、以前に外出中に体調を崩した経験があると、「また具合が悪くなるのでは」と不安が高まり、 出かけること自体が苦しく感じてしまうことがあります。これはごく自然な心の防衛反応であり、あなたの中にある“安心を求める気持ち”が強く働いている証拠です。
- 予定を入れるのが怖い
- 電車や人混みの中で発作が起きたらと考えてしまう
- 外出そのものを避けるようになってきた
このような状態が続くと、行動範囲が狭まり、「外出=怖いもの」と脳が覚えてしまいます。
大切なのは、こうした心の反応を理解していくこと。 それが、不安を少しずつ軽くしていく第一歩になります。
予期不安を感じやすい人の心の傾向

予期不安は、誰にでも起こりうる心の反応ですが、特にその傾向が強く出やすい人には共通する特徴があります。
まず、まじめで責任感が強いタイプの方に多く見られます。
「ちゃんとしなきゃ」「迷惑をかけてはいけない」という思いが強く、完璧を求めるあまり、失敗や不調への不安を過剰に感じやすくなります。
また、過去に強い不安体験やストレス体験をしたことがある人も、予期不安を抱えやすい傾向があります。 たとえば、外出先で体調を崩したり、急に不安に襲われた経験があると、「またあの時のようになるかも…」という恐怖が記憶として残りやすいのです。
さらに、感受性が高く、人の目や反応に敏感な方も、予期不安を感じやすい傾向があります。 周囲からどう見られるか、迷惑をかけていないか…そんな思考が強いほど、安心できる環境を自分の中に持ちづらくなってしまいます。
- 真面目で「ちゃんとしなきゃ」と思いやすい
- 過去の不安体験や失敗が強く印象に残っている
- 人の目や評価に敏感で、自分に厳しい
これらに当てはまる方は、予期不安を“感じやすい心の傾向”を持っているということ。
でも、それは決して「弱さ」ではありません。 むしろ、それだけ感受性が豊かで、人や環境に丁寧に向き合ってきた証なのです。
次は、なぜこうした予期不安が心に現れるのか、その背景についてもう少し深く見ていきましょう。
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「外に出るのが不安」になる心のしくみ

外に出ようとすると不安になる――。 その感覚には、これまでの人生経験や心のクセが深く関わっています。
たとえば、過去に外出先で体調を崩した経験がある、誰かに迷惑をかけてしまったと感じたことがある、過干渉な家庭で「失敗してはいけない」と育てられたなど、さまざまな背景が予期不安につながる可能性があります。
また、「ちゃんとしなきゃ」「迷惑をかけてはいけない」といった強い思い込みや自己否定感も、心を追い込んでしまう原因のひとつです。
- 小さな不安や違和感を“無視して”がんばり続けた過去
- 周囲に迷惑をかけまいと「いい人」でいようとした経験
- 幼少期に“安心できる心の土台”が築かれにくかったこと
こうした背景が積み重なることで、「安心できるはずの外の世界」が、 “危険かもしれない場所”に変わってしまうのです。
つまり、「外に出るのが不安」と感じるあなたの心には、 これまで無理をしてがんばってきた歴史があるということ。その不安は、弱さではなく、あなたの心が出している“SOSのサイン”なのです。
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予期不安をそのままにしておく危険性

「不安で外出できない」状態や予期不安をそのままにしておくと、心と体にさまざまな影響が出てくることがあります。
最も注意したいのは、パニック障害への進行リスクです。 予期不安が強くなることで、日常の中で突然パニック発作を起こすようになってしまうケースが少なくありません。
パニック発作とは、
- 強い動悸や息苦しさ
- めまいや吐き気
- 「このまま死んでしまうのでは」と感じるほどの強烈な恐怖
など前触れもなく体験する発作のことです。
発作が一度でも起きると、「また起きたらどうしよう」と思う気持ち(=予期不安)がさらに強まり、
- 外出を避ける
- 人と会うのを控える
- 仕事や家事も手につかなくなる
この悪循環が進むと、心の自由も、生活の自由も、どんどん奪われていきます。
予期不安は、放っておいても自然に消えていくものではありません。 むしろ、時間が経つほど強化されていくことが多いのです。
「まだ軽いうちに気づけてよかった」と思える今こそ、向き合い方を見直すタイミングです。
次は、この予期不安とうまく付き合っていくための具体的な方法をご紹介します。
不安で外出できないときの対処法

予期不安とうまく付き合っていくためには、まず「不安を感じること=悪いこと」と思わないことが大切です。
不安は、本来あなたを守るための感情。 だからこそ、否定せず、「あ、不安が来たな」と受けとめることから始めてみましょう。
ここでは、日常の中でできる小さなケア方法をご紹介します。
🧠 考え方のヒント|不安に名前をつけてみる
不安が湧いてきたとき、「これは“また倒れたらどうしよう不安”だな」と、自分なりに名前をつけてみる。 すると、不安が“正体のわからない怖いもの”から、“理解できる感情”へと変わっていきます。
期待できる効果
- 不安を見える化すると、少し距離を取って冷静になれる
- 自分の心を客観的に見られるようになる
🏃 行動のヒント|予防的な“安心グッズ”を持ち歩く
不安を感じたときのために、次のようなものを持ち歩いてみましょう。
予備的な安心グッズ例
- ミントの香りのアロマスプレー(気分転換)
- 飲み慣れたお茶やお守り(安心感を得る)
- 自分を落ち着ける言葉を書いたメモ(自己対話)
「これがあるから大丈夫」と思える“安心の種”を持つことで、不安への耐性が高まります。
📓 習慣づけ|小さな成功体験を積み重ねる
「今日は玄関まで出られた」「散歩に5分出かけてみた」など、 “できたこと”を小さく記録していくのもとても効果的です。
期待できる効果
- 不安があっても動けたという実感が、自信につながる
- “ダメな自分”という思い込みから少しずつ抜け出せる
すぐにすべてを克服する必要はありません。 大事なのは、「少しずつ、できることを増やしていく」というスタンスです。
「外出が怖いんです…」そんなご相談に、私ならこう向き合います

ネットでこんなお悩みを目にしました。
子どもの送り迎えや、病院の予約、買い物……「行かなきゃいけない」とわかっていても、朝になると不安が押し寄せて動けなくなります。
家族には「ちゃんとしてよ」と言われるし、自分でも「私がしっかりしなきゃ」と思っているのに、どうにもならなくて。心がパンクしそうです。
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カウンセラーの田口れいです。
もしこの方が、私のカウンセリングに来られたとしたら、 まずは「よくここまでがんばってこられましたね」と、お声をかけると思います。
“やらなきゃ”がたくさんある日常の中で、「不安で動けない自分」を責めながらも、一人で抱えてきた重さ。 それは本当に、想像以上の負担です。
私との対話では、まずそのしんどさを一緒にほどいていくことから始めます。
「どんなときに不安を感じやすいか?」 「何をしようとしているときに、体が止まってしまうのか?」
こんなふうに、困った状態を客観視したり、背景を丁寧に見ていくことで、 「不安=自分を守ろうとする心の反応なんだ」と、少しずつ理解が深まっていきます。
ときには、「あのとき、誰かに“無理してでも頑張れ”って言われた気がするんです」 というような、そんな記憶に触れることもあるかもしれません。
でも、それは心が今、「ちゃんと見つめてほしい」とサインを出してくれている証拠。
心に余白が生まれてくると、「今日は無理しないで、できる範囲にしておこう」と、 自分にやさしく接する選択肢が少しずつ増えていきます。
私のカウンセリングでは、そうした“気づき”と“安心できる行動の練習”を一緒に積み重ねながら、 「望む未来に伴走する」ことを大切にしています。
セッションを受けられた方の体験談
このように、専門家のサポートを受けることで、自分の人生を取り戻すための適切な対策を取ることが可能になります。生きづらさを感じ、自分だけで対処しきれないと感じた場合は、ぜひ一度、カウンセリングを検討してみてください。
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「不安で外出できない」人が抱える悩みと疑問

「これって自分だけ?」「こんなこと、誰に聞けばいいの?」
予期不安や外出への不安に悩んでいる方の中には、こんなふうに感じている方が少なくありません。
日常生活の中で感じるモヤモヤや、「どうしたらいいのか分からない」不安に対して、少しでもヒントになるようなQ&Aをまとめました。
Q1. 外に出ようとすると動悸がしてしまいます。これって病気なんでしょうか?
そんなふうに感じると、とても不安になりますよね。 もしかするとそれは、「予期不安」と呼ばれる心の反応かもしれません。予期不安は、「また具合が悪くなるんじゃないか」「発作が起きるかも」と考えたときに、まだ何も起きていないのに体が先に反応してしまう状態です。心と体が「これ以上つらい思いをしたくない」と必死に守ろうとしているサインなんです。
Q2. がんばれば何とかなるんでしょうか?
そのお気持ち、よくわかります。「がんばらなきゃ」と思ってしまう方ほど、実は限界まで耐えていることが多いんです。予期不安は、「がんばる」「気合い」で乗り越えようとすると、逆に強くなることがあります。不安と戦うのではなく、少しずつ「安心」を積み重ねていくこと。 それが、回復へのいちばんの近道になります。
Q3. 家族に理解されなくて、苦しいです…
とてもつらいお気持ち、伝わってきます。 予期不安やパニック発作のつらさは、外からは見えにくいものなので、なかなか周囲に伝わりづらいんですよね。「外に出るのが怖い」と感じる理由を、自分でもまだうまく説明できないこともあると思います。でも、まずは「自分の心が苦しんでいる」という事実を、あなた自身が認めてあげることが大切です。 そこから、少しずつ周囲との距離感や伝え方を工夫していけるようになりますよ。
Q4. 薬や病院に頼らなくても改善しますか?
症状の程度や背景によって違いはありますが、「日常の中で安心感を積み重ねていくことで、少しずつ回復していった」という方も多くいらっしゃいます。もちろん、どうしてもつらいときや不安が強すぎるときは、専門機関のサポートを受けるのも大事な選択です。
「薬に頼る=負け」ではありません。 あなたの安心のために使える“ひとつの方法”として考えてもらえたらと思います。
Q5. 一人で向き合えるか不安です…
そう感じるのはとても自然なこと。心の問題って、一人では見えにくくなることも多いんです。だからこそ、信頼できる誰かと一緒に歩むという選択肢も大切にしてみてください。専門家と一緒に考えることで、新しい視点や気づきが生まれることもありますよ。
まとめ|本来の自分を取り戻すために

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
いかがでしたか?
「不安で外出できない」…そのつらさは、決してあなただけのものではありません。 そして、それは甘えでも、弱さでもなく、心があなたを守ろうとしてくれている反応です。
もし、このブログの中で「これ、自分のことかもしれない」と感じる部分があったなら、 それだけでもご自身の状態に向き合う大切な一歩を踏み出せています。
不安をなくすことではなく、不安と共に生きる「安心の土台」を育てていきましょう。
専門家に相談してみませんか?
✅「心がしんどい」
✅「何をどう考えたらいいか分からない」
✅「不安が強くて外出できない」
✅「このままではつらい」
そんな気持ちを抱えながら、一人でがんばってきた方も多いと思います。
でも、本当は誰かに話してもいいんです。
当カウンセリングルームでは、「不安で外出できない」「予期不安をどうにかしたい」と感じている方のために、気軽に受けられる「お試しカウンセリング」をご用意しています。
このセッションでは、
✅ あなたの不安の背景にあるものは何か?
✅どうすれば安心を感じながら生活していけるか?
こんなことを一緒に探っていきます。
「いきなり本格的な相談はちょっと不安…」という方でも大丈夫。
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私のカウンセリングでは、あなたのペースを大切にしながら、心の整理と安心感の回復をサポートしています。

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初めての一歩を踏み出すのは、とても勇気のいることだと思います。
だからこそ、安心してお話ししていただけるように、あなたの気持ちやペースを何よりも大切にしながら、丁寧にサポートいたします。
これまでひとりで抱えてこられたこと、たくさんあったのではないでしょうか。
あなたが「安心して外に出られる自分」を取り戻していけますよう、私にお手伝いをさせてください。
勇気ある一歩をお待ちしています。

